私が乳癌の宣告を受けたのは30代後半、春を迎える少し前。
検査の結果 右乳癌と宣告されました。
目の前は真っ暗。
初めての病気。 手術をしたら胸が無くなる。
命の危機より胸を失う現実を受け入れられなかった。
家族は、当然のこと命を尊ぶ。
しかし、私にはどうしても 命=乳房 なのです。
乳房温存を希望しましたが、全摘を医師に告げられました。
正に天秤に懸けた言葉でした。
あの時、私がもっと乳癌を知ろう、学ぼうと思っていたら、答えは違っていただろうか。
現代は、手術も縮小傾向にあり10年間の医療技術の進歩に驚くばかり。
術前抗がん剤治療、センチネルリンパ節生検など患者の想いに応える治療が増えています。
あとは、患者がどう向き合うか
乳癌を知り、怖がらずに向き合って欲しい。
そのためにも、言葉に出して心のうちを吐き出し、気持ちの整理をし、
主治医との信頼関係を築いて欲しいとねがいます。
一度、心のうちを吐き出す場所が必要ではないかと思うのです。
私はそんな空間を作りたいとおもっています。
私もあの時話を聴いてもらえる場所があったら、焦らないで自分の気持ちを整理できたのか?と、 振り返ってみることがあります。
そして、私は患者の立場で聴き続けます。
通院が始まる頃は、桜の季節でした。
毎年 桜が咲くと、今年もまた1年・・・『再発しませんように、転移も・・・。』
そう、思いながら桜の木の下を歩きました。
一年ごとのスタートラインでした。
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